仮想通貨の確定申告をケース別に徹底解説!節税の4つのポイントも教えます!

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仮想通貨の確定申告をケース別に徹底解説!節税の4つのポイントも教えます!

仮想通貨で利益が出た時皆さんは確定申告を行っていますか?確定申告はやったことがないと最初は難しいですよね。どこから手を付けて良いのか迷ってしまいます・・

しかし、だからと言ってそのまま放っておくと脱税と見なされ、「罰金」なんてこともあるので注意しなければなりません。

そこで今回は、元税理士事務所職員の私が仮想通貨の確定申告の対象者や流れなど詳しく解説します!今年は一緒に、確定申告に挑戦しましょう。

確定申告って何?しないと脱税ってホント?

確定申告とは1年間の所得を合計して税金の金額を計算した書類(確定申告書)を提出作業のことを言います。会社勤めの方だと源泉徴収で毎月税金が天引きされるので、年末調整をすれば、確定申告が不要なケースも多いですよね。

ただ、仮想通貨取引に関しては自分で申告しなくてはなりません。面倒だからと申告を怠ると「無申告」ということになり無申告加算税や延滞税などがかかってしまうこともあるんですよ!

MEMO
無申告加算税とは申告が理由なく申告をしないでいると課される税金で、延滞税は納税が遅れると課される税金です。どちらも税率が高くなかなか馬鹿にならない金額になるので注意しましょう。

仮想通貨も確定申告が必要?ケース別に解説!

確定申告

基本的には仮想通貨で20万円以上の利益が出たら確定申告をする必要があります。締切日(毎年3月15日前後)までに確定申告を行い納税しましょう。これは主婦やサラリーマンなど職業に限らず同じです。

ただ、医療費控除などの申請のために確定申告を行う場合は、利益が20万円未満でもその時に仮想通貨の分も一緒に申告してください。

ちなみにですが、サラリーマンだと仮想通貨の利益が会社にバレるのかどうか気になる方もいらっしゃるかと思います。

会社に知られるとすれば住民税の請求のタイミングですね。住民税の通知が会社に届くので経理担当者に「何でこの人こんなに住民税高いんだろう?もしかして副業してる?」という流れで気が付かれます。

会社に知られたくない方は確定申告書の住民税の徴収方法を特別徴収(給与から天引き)ではなく普通徴収(自分で納付)を選択しましょう。自分で納税することになるので手間はかかりますが会社に通知が行かなくなります。

地域によっては稀に役所から会社へ連絡をすることもあるようなので、心配な方は事前に役所に確認しておくと確実ですよ。

仮想通貨で赤字を出した場合

仮想通貨の損失は残念ながら繰り越しが認められていません。

例えば、1年目に100万円の赤字を出して、2年目に150万円の利益を出したとしたら、2年目は50万円(150万-100万)に対する税金ではなく、150万円そのままで税金を計算するということです。

  • 誤り:50万円に対する税金
  • 正解:150万円に対する税金

したがって、他に確定申告をする予定がなければ赤字の際には特に申告をする必要はありません。

MEMO
同じ年に取引を行った仮想通貨同士の損失は合算できます。例えば同じ年に、通貨Aで10万円の損失、通貨Bで15万円の利益を出していたら、その年の利益は5万円(15万-10万)ということです。

仮想通貨で仮想通貨を買った場合

仮想通貨同士の取引でも利益が出れば(得をしていれば)課税対象になるので、金額によっては確定申告が必要になります。

例えば、1BTC100万円のビットコインを持っていたとします。その1BTCが120万円まで価値が上がりました。そこで1BTC(120万円分)のビットコインを全て使ってアルトコインを買いました。この場合20万円の利益が出たとして申告が必要になるということです。

  1. 1BTC100万円のビットコインを購入
  2. 1BTC120万円に値上がる(20万円の含み益)
  3. 120万円分のアルトコインを購入(利益が確定する)

ちなみに、120万円相当だったアルトコインが、この後価値が下がり結局90万円で売却したとします。つまり30万円の損失が出ました。

これが最初にビットコインでアルトコインを購入したのと同じ年なら損益を合算して税金はかかりませんが、年をまたぐ損益通算はできなくなるので同じ損切りでもタイミングは重要ですね。

仮想通貨で含み益の場合

仮想通貨を長期保有することをガチホ(ガチホールド)とも呼びますが、この場合に出ている含み益は課税対象にはなりません。仮想通貨は使ったタイミングで課税対象になります。

仮想通貨のマイニングをした場合

マイニングで得た仮想通貨も課税の対象になります。マイニングで取得した時価からそれにかかった経費を差し引いて計算しましょう。

ちなみに、ハードフォークで得た仮想通貨でも利益が出れば課税対象となるので覚えておきましょう。その場合、取得額0円として計算します。

海外取引所の仮想通貨取引の場合

海外取引所の仮想通貨取引も確定申告の対象になります。日本で税金を納める必要があるので忘れずに申告をしましょう。

確定申告は税理士に頼む?それとも自分で?

確定申告といえば税理士に依頼するイメージがありますが、自分で申告書を作成して提出することもできます。どちらもメリット・デメリットがあるので自分に合った方法を選ぶと良いでしょう。

税理士報酬の相場やメリット・デメリット

税理士に依頼する時のメリットは何といっても簡単で安心なことですね。税金のプロなので申告漏れなどの心配がなく、資料を一式渡せば後は申告書を作ってもらえるのでとても簡単です。デメリットは依頼料がかかることくらいでしょう。

サラリーマンなどが副業として仮想通貨取引をして出た利益で、その他に申告するものがない場合なら相場は5万円前後くらいです。ただ、仮想通貨取引を事業として行っているともう少し料金が高くなります。

白色申告の個人事業主で5~10万円程度、青色申告の個人事業主なら最低でも10万円程度はかかると見て良いでしょう。報酬はその地域や取引の規模によっても大分変動します。気になる方は一度税理士に相談してみた方が良いですよ。

状況 報酬の相場
副業程度 約5万円~
個人事業主(白色申告) 約5万~10万円程度
個人事業主(青色申告) 約10万円~

自分で行うメリット・デメリット

確定申告は自分でももちろんできます。ネットで検索すればツールや計算シート、アプリなどもあり今は昔よりも税金の計算がしやすくなりました。メリットは自分でやればタダということですね。

「税理士を探したり、依頼したりする時間がない」という方は思い切って自分でやってしまった方が短時間で済むかもしれません。

デメリットは慣れていないと大変ということです。慣れていれば、説明通りに数字を計算して書いて提出するだけなのですが、税金の説明文は難しいものも多く、抵抗がある方もいるかもしれません。

自分で行う時は少しでも分からないことはすぐに税務署へ確認することをおすすめします。電話での問い合わせでも丁寧に教えてくれますよ。

確定申告のやり方!簡単3ステップ

ステップ1.必要書類を揃えよう

まずは確定申告の必要書類を揃えましょう。給与所得なら源泉徴収票などですね。

仮想通貨取引の確定申告の場合、提出義務はないので添付する必要はありませんが、保管義務があります。後々税務署から問い合わせがあった時、すぐ分かるように書類は分かりやすいようにまとめておきましょう。

仮想通貨取引なら以下の書類が必要です。

  • 入出金明細書
  • ウォレット残高が確認できる書類(スクリーンショットなど)
  • 取引履歴が確認できる書類(スクリーンショットなど)

ステップ2.利益を計算しよう

必要書類を集められたらいよいよ税金の計算をしていきます。それに当たり、その年に得た仮想通貨の取得価額を計算しましょう。

確定申告では1年分の取引を集計するので仮想通貨の取引を何回も行っている場合は計算が大変です。そこで、移動平均法と総平均法のどちらかを使って仮想通貨の取得価額を計算していきます。(国税庁は移動平均法を推奨しています。)

例えば、1単位50万円仮想通貨を4単位(200万円分)購入し、その後1単位100万円の仮想通貨を1単位(100万円分)買い足しました。

そして、それを1単位150万円で売却して、次の日に1単位125万円の仮想通貨を2単位(250万円分)買ったとします。この場合取得価額はいくらになるでしょうか?

  1. 1単位50万円を4単位(200万円分)購入
  2. 1単位100万円を1単位(100万円分)購入
  3. 1単位150万円で1単位(150万円分)売却
  4. 1単位125万円で2単位(250万円分)購入

<移動平均法の場合>
移動平均法ではその都度取得価額を計算していきます。取引のたびに取得価額は変化していき、売却時の取得価額を元に利益を計算します。

  • 取得価額1:50万
  • 取得価額2:(200万+100万)÷(4単位+1単位)=60万
  • 取得価額3:(240万+250万)÷(4単位+2単位)=816,666円

<総平均法の場合>
総平均法では1年間の総額で計算します。その都度取得価額を計算する必要がないので計算は簡単ですね。

  • 200万+100万+250万=550万
  • 4単に+1単位+2単位=7単位
  • 取得価額:550万÷7単位=785,714円

以上のように移動平均法と総平均法では取得価額が異なる結果になることが分かると思います。どちらの方法を使っても良いですが、一度選んだらその計算方法を継続しないといけないので注意しましょう。

ステップ3.書類を書いて提出しよう

仮想通貨の利益が計算できたらいよいよ確定申告書に記入していきます。確定申告書は税務署などでもらうこともできますし、HPからダウンロードすることもできます。国税庁のHP上で作成することもできますよ。

もしくは、2月中旬くらいになると税務署内などに確定申告の相談や作成を手伝ってくれる特設会場が設置されます。資料などの準備までできればそこで続きを行うことも可能ですよ。税務署職員の方が個別で対応してくれます。

締切日間近になるとかなり混雑しますが、確定申告に慣れていない方や自信のない方にはおすすめです。会場の場所は税務署内でない地域もあるので、開催期間なども含めて事前に調べてから行ってみてください。

仮想通貨の税金を抑える4つのポイント

ポイント1.経費を計上する

仮想通貨取引に費用が掛かっていればそれを経費として計上できます。一つ一つは小さな出費でも積み重ねれば大きな費用です。

書籍や文房具などの購入費用も仮想通貨取引に関係があるもので、レシートが残してあれば経費計上ができますよ。日頃からレシートや領収書は保存する癖を付けておくことが大切です。

経費 詳細
手数料 仮想通貨の取引手数料など。
書籍代 勉強するために購入した書籍代。セミナー費用なども対象。
通信費 郵便代など。インターネット代や携帯電話料金も一部対象になることも。
消耗品費 文房具や周辺機器の購入費など。
光熱費 電気代なども一部対象になることも。
支払報酬 確定申告を税理士に頼んだ時の費用など。

ポイント2.ふるさと納税をする

仮想通貨はふるさと納税を活用して節税することもできます。ふるさと納税とは都道府県の自治体の寄付のことです。税金の控除を受けて、その土地ならではの返礼品も受け取れます。

ふるさと納税をすると2,000円は自己負担額となり、それを差し引いた金額が翌年の住民税から控除されます。
1ヶ所にまとめて寄付をしても良いですし、複数カ所に分散しても対象となります。

ふるさと納税には限度額がありそれ以上を寄付しても控除の対象にはなりません。年収や家族構成によって限度額は変化するので調べてからいくら寄付するのかを考えると良いでしょう。ふるさと納税のHPから節税額などをシュミレーションできますよ。

ポイント3.控除を使う

ふるさと納税以外にも医療費控除や保険料控除など会社員でも使いやすい控除があります。少しでも節税できるよう使える控除はないかしっかり確認しましょう。

ポイント4.事業所得にする

仮想通貨の利益は通常雑所得として計上しますが、条件を満たせば事業所得として計上することもできます。事業所得にできれば、給与所得や不動産所得との損益通算や青色申告を使えば、損失を次の年へ繰り越すことも可能です。

まとめ

仮想通貨の確定申告についてイメージはできましたか?まずは申告の必要があるかどうかを調べて、必要であれば早めに準備をしましょう。必要書類を集めて書類に数字を書き込むだけなので慣れればそこまで難しくはありません。

もし心配な方は税理士に相談するか、税務署で作成を手伝ってもらうと良いでしょう。締め切り間近になるとどこも混雑してバタバタするので、年が明けて落ち着いたら少しずつ動き始めると余裕を持って申告できますよ!

ポイント
  • まずは確定申告が必要か調べよう!
  • 必要書類を集めよう!
  • 確定申告書は早めに作成しよう!