リップルとSBIの関係は?仮想通貨参入を徹底解説

※本記事の内容は2018年6月11日時点の情報を基に構成されています。

全世界のリップル(XRP)の取引量のうち、約17%が日本の仮想通貨取引所で行われていることを知っていますか?

リップル(XRP)は時価総額第3位の仮想通貨を誇る人気の仮想通貨です。

そして、国際送金システムを開発・構築している企業「Ripple(リップル)」によって発行されています。

したがって、仮想通貨といってもビットコインとは異なり、リップル(XRP)はRipple社によって開発・発行されている中央集権型の通貨です。

Ripple社は、現在の非効率な国際送金・決済システムを変えるためのプロジェクトを2004年から進めています。

そのなかでリップル(XRP)は、より高速・低コストな送金を実現するための通貨として組み込まれているのです。

 

そんなRipple社ですが、国内ではSBIホールディングスとの深い関係を持っています。

SBIホールディングスは、2018年6月に仮想通貨取引所「SBIバーチャルカレンシーズ」をオープンさせました(運営は子会社)。

 

本記事では「Ripple社とSBIの関係」や「SBIの仮想通貨業界への参入」について詳しく解説していきます。

 

この記事のポイント
  • リップル(XRP)を発行するRipple社とSBIの関係とは?
  • 【徹底解説】SBIの仮想通貨業界への参入
  • SBIバーチャル・カレンシーズがリップル(XRP)に与える影響とは?

「SBIバーチャル・カレンシーズ」がオープン!Ripple社との関係は?

巨大資本が仮想通貨取引所に参入!

「SBIバーチャル・カレンシーズ」は2018年6月にオープンした仮想通貨取引所です。

仮想通貨交換業者として金融庁から正式に認可された取引所で、「SBIホールディングス」の100%子会社「SBIバーチャル・カレンシーズ株式会社」によって運営されています。

SBIホールディングスは、国内最大手の金融機関である「住信SBIネット銀行」や「SBI証券」をグループ会社として抱えています。

SBIホールディングスとは?

SBIホールディングスは金融サービス業を中心としたSBIグループ会社を統括・運営する企業(持株会社)。グループ会社は金融・資産・バイオ領域で様々なサービスを提供している。

  • 主な事業:金融サービス、投資・資産運用サービス、バイオ関連
  • 代表取締役 執行役員社長:北尾吉孝
  • 設立:平成11年7月8日
  • 資本金:816億8,100万円
  • 従業員数(連結):5,391名

大手金融機関であるSBIの仮想通貨交換業への参画と2018年の本格オープンは国内外から大きな注目を集めました

しかし、SBIバーチャル・カレンシーズが注目を集める理由はそれだけではありません。

SBIとRipple社が事業提携!「SBI Ripple Asia」を設立

仮想通貨リップル(XRP)を開発・発行している「Ripple社」と「SBIホールディングス」は業務提携を結んでいます。

両社の業務提携は2016年に結ばれ、同年5月には共同で「SBI Ripple Asia株式会社」が設立されました。

「SBI Ripple Asia」は主に、Ripple社の提供する国際的な送金システム「Ripple Solution」を金融機関や送金事業者に販売しています。

SBIホールディングスの北尾社長のツイートでは、「SBI Ripple Asia」が主に日本とアジアでの「Ripple Solution」の普及を目指していることが読み取れます。

つまり、SBIホールディングスとRipple社は協同して「Ripple Solution」を中心としたビジネスを推し進めており、事業レベルでの深い関係があるのです。

例えば、SBI Ripple Asiaが事務局を務める「内外為替一元化コンソーシアム」でもRipple社のシステムが活用されています。

コンソーシアムには邦銀50行が参加しており、迅速かつ効率的な銀行間送金システムを構築するための実証実験が進められています。

内外為替一元化コンソーシアムとは?

「内外為替一元化コンソーシアム」には、ゆうちょ銀行・りそな銀行・住信SBIネット銀行など国内50行の金融機関が参加しています。

一般向けに提供されるサービスとしては銀行間送金が手軽にできるスマホアプリ「Money Tap(マネータップ)」が開発・試験運用中で、2018年夏以降の一般公開が予定されています。

「スプレッド革命を起こし仮想通貨事業でNo.1を目指す」SBIバーチャル・カレンシーズとは?

仮想通貨投資への予想以上の人気や2018年1月に起きたコインチェック社のNEM(ネム)流出事件を受け、SBIバーチャル・カレンシーズはオープンの予定を遅らせてきました。

その理由について「想定を超える顧客が来ても受け入れられる体制づくり」と「徹底的に安全性を追求するため」だと北尾社長は述べています。

仮想通貨業界では後発組ですが、北尾社長は過去のインタビューや決算説明会で次のような強気の発言をしており自信を見せています。

「どうせ私どもがやりだしたら、あっという間にナンバーワンになる。だから、ものすごい数のお客さんが来ても、耐えられるシステムを構築しておかないといけない。安全性を徹底的に追求しないといけない」

※2018年3月決算説明会での発言
BUSINESS INSIDER JAPANS「BIの仮想通貨取引所、夏にも運用開始か —— 北尾社長「ナンバーワンになる』」より引用
(https://www.businessinsider.jp/post-166536)

僕はスプレッド革命を起こそうと思っている。うちは証券の手数料でも限りなく安さを提供する。(中略)すべて顧客中心主義を徹底して貫いてきた。このビジネス(仮想通貨関連事業)についても、僕は基本的には同じ考え方です。

だから、「うちがやりだしたらすぐにNo.1になりますよ」と言ったけれど、それは圧倒的に顧客中心主義で、スプレッド(手数料)を少なくするから。うちのスプレッドで他は儲からなくなりますよ。

BUSINESS INSIDER JAPANS「【独占】SBI北尾社長「仮想通貨でNo.1目指す」「取引所買収は全く考えない」——手数料革命からマイニングまで」より引用
(https://www.businessinsider.jp/post-166949)

そして、2018年6月4日には予定よりも約半年遅れて、SBIバーチャル・カレンシーズがオープンしました。

しばらくは先行予約したユーザーのみにサービス提供を行い、2018年7月中に一般の口座開設の申し込みを受付ける予定のようです。

現在はリップル(XRP)とビットコインキャッシュ(BCH)が取引されており、将来的にはビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)も上場される予定です(2018年6月11日時点)。

 

さて、仮想通貨取引にも本格参入をしたSBIホールディングスですが、自社の中で仮想通貨・ブロックチェーン関連事業をどのように位置づけているのでしょうか?

なぜSBIは仮想通貨・ブロックチェーンに注力するのか?

ブロックチェーンに注目するSBI

SBIグループでは2015年頃よりFinTechサービスへの投資と自社サービスへの応用を進めてきました。

FinTech(フィンテック)とはFinancial Technologyの略称で、ITを活用して展開される金融サービスのことを指します。

ブロックチェーン分野への投資と活用もその一環です。

2018年1月には200〜500億円規模の「SBI AI&Blockchainファンド」を設立し、世界の有望のベンチャー企業への投資を行っています。

ブロックチェーンの活用に関しても、現状ではSBIグループの企業は以下のような取り組みを行っています。

  • SBI証券:日本IBMと協同で金融市場のインフラへのブロックチェーンの適用可能性を検証中
  • 住信SBIネット銀行:勘定系業務(預金管理など)でのブロックチェーン活用の実証実験に成功(国内初)
  • SBI BITS、SBIホールディングス:NECと協同でブロックチェーンシステムを用いた顧客確認業務の実証実験中

SBIグループは数々の実証実験を経て、今後3〜5年以内にブロックチェーンを中核技術とした革新的な金融サービスを提供しようとしています。

「SBI AI&Blockchainファンド」の設立からも分かるように、人工知能に匹敵するほどの将来性を見込んでいるため、SBIグループはブロックチェーンに注力していると言えるでしょう。

投資と自社サービスへの活用の両面からブロックチェーンに注力し、業績拡大を収益力の向上を目指しているのです。

 

ブロックチェーンについて詳しく知りたい方はこちら

ビットコインのブロックチェーンとは?どこよりも分かりやすく解説します

成長戦略の中核に位置づけられた仮想通貨

ブロックチェーンだけでなく、SBIグループは仮想通貨にも注力しています。

その範囲は冒頭で紹介したSBIバーチャル・カレンシーズのような取引所事業だけには留まりません。

SBIグループが仮想通貨業界に参入したのは2016年のことで、ブロックチェーンと同様に投資と仮想通貨活用の両面から事業を推進しています。

以下は2018年3月7日に開催された「大和インベストメントコンファレンス東京 2018」にて、北尾社長が発表した資料の一部です。

出典: http://www.sbigroup.co.jp/investors/library/presentation/pdf/presen180307.pdf

SBIグループが仮想通貨に関して構築している体制を簡潔に表現するなら「マイニング・投資・取引所・資金調達など仮想通貨に関わる事業領域をほぼすべてカバーしようとしている」といえるでしょう。

そして、SBIグループとしては今後、以下の方向性で事業の拡大を推し進めていくようです。

(1)送金・トレード・決済など仮想通貨の実需拡大に関する取り組みの強化

仮想通貨の取引量は世界的に増えていますが、まだまだ実際の利用は一部に留まっています。

SBIグループは仮想通貨の実需拡大に向けて、Ripple社の提供する送金・決済システム「Ripple Solution」内でリップル(XRP)の導入を行う予定です(時期未定)。

(2)ウォレットなど仮想通貨の管理に必要なツールのセキュリティ強化

仮想通貨を取引所に預けたままにしておくのはハッキングによる仮想通貨の流出リスクがあります。

そのため、仮想通貨を管理するためのツールであるウォレットの普及は欠かせません。

SBIグループでは、提携する海外のウォレット開発会社から技術導入を推進しており、セキュリティの高いウォレットを提供できる体制構築を進めています。

(3)取引所事業・マイニング事業の積極的な推進

「住信SBIネット銀行」「SBI証券」のようなグループ内の既存の金融機関や香港に設立した仮想通貨取引市場「DigitAEX」との相乗効果によって、利用者の拡大や利便性の向上が追求されています。

2018年中にビットコインキャッシュのマイニングを海外の3拠点で行う体制を構築し、最終的には世界のマイニングシェアの30%を目指す予定のようです。

(4)ICOの格付けやICOのコンサルティング事業を開始

ICO(Initial Coin Offering)は世界中の投資家に対して資金調達を行うことができますが、法律の整備が追いついておらずあまり筋が良くないプロジェクトや詐欺的なICOが頻発しているのが現状です。

SBIグループでは正確な投資判断を促すために、ICOの格付けサービスを開始しました。

また、国内外のICOによる資金調達をサポートする事業も2017年秋から開始しており、SBIグループ内の企業でもICOを実施する予定です。

ICOについて詳しく知りたい方はこちら

仮想通貨 ICOプレセールの予定情報を知る方法とは

SBIバーチャルカレンシーズがリップル(Ripple/XRP)の価格へ与える影響は?

「SBIバーチャルカレンシーズのオープンはリップル(XRP)の価格にどんな影響が与えるのか?

仮想通貨に投資をしている投資家なら多くの方が気になる点でしょう。

残念ながら、現状ではSBIバーチャルカレンシーズのオープンはリップル(XRP)の価格に影響を与えそうにありません。

過去、SBIホールディングスが取引所の開設を発表したときやSBIバーチャル・カレンシーズがオープンしたときにもリップル(XRP)の価格は上がりませんでした。

しかし、SBIバーチャル・カレンシーズでは業界最低のスプレッドを目指すと北尾社長が発言しているので、リップル(XRP)をはじめとする仮想通貨の取引環境は向上していくと考えられるでしょう。

スプレッドとは?

同時刻における買値と売値の差額。
取引所が自由に設定できるため、実質的な取引手数料といわれている。

なお、リップル(XRP)について詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。

リップル(Ripple)とは?初心者でも分かりやすく徹底解説!

リップル(XRP)の今後の行方は?価格や予想、最新の動向まとめ

【まとめ】SBIグループの参入は投資家にとって好材料!

SBIグループの仮想通貨業界への参入やSBIバーチャル・カレンシーズのオープンは直接的にはリップル(XRP)やほかの仮想通貨の価格には影響を与えません。

しかし、業界最低のスプレッドなどが実際に実現すれば、仮想通貨取引の利便性が向上していくと考えられます。

また、国内外で行われているRipple社とのプロジェクトが成果を上げていけば、長期的にはリップル(XRP)の価格にも影響を与えていくかもしれません。

いずれにしても、SBIグループの仮想通貨業界への参入は業界の競争を促し、利用者にとっては大きなメリットとなりそうです。